有度山は静岡市南部に位置する標高約300mの丘陵です。山頂付近には日本平と呼ばれる平坦地があり、そこから富士山の素晴らしい眺めで知られ、静岡市でも屈指の観光スポットとなっています(多分)。清水エスパルスの本拠地日本平スタジアムにもその名が刻まれています。それと同時に、お茶・ミカン・イチゴといった、静岡名物の生産地でもあり、市民にとっては市街地のすぐそばに残された、貴重な緑のオアシスでもあります(ついでながら、暴走族まがいのやかましい車とバイクが集結する場としても有名らしい…)。
 



新緑の照葉樹林


 周囲をぐるりと市街地に囲まれた、東西、南北ともに5kmほどと狭い丘陵ですが、この土地本来の原生的な姿の残った森林、人手の入ったアカマツ林やコナラの林、急峻な崖地、小規模な湿地、小川、ため池、ミカン畑、茶畑など多様な環境がそろっており、さまざまな動植物が生息しております。シロウトである私が2〜3年かけて見回っただけでも、550種以上の種子植物(帰化植物含む)、78種のシダ植物と50種以上の野鳥を見つけることができました。詳細はわかりませんが、さまざまな種類の昆虫も生息しているようです。また、絶壁に囲まれているうえ、人の立ち入りが禁止されている久能山の照葉樹林では、近年になって絶滅の恐れのある貴重な植物がいくつか発見されているようです。

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マルバウツギの花



 このように多様な動植物の見られる有度山ですが、相次ぐ公共施設の拡大や大規模な耕地整備により、徐々に従来の姿が失われてゆくのが現状です。ため池も大半が消失してしまいました。そのうち、今ある動植物の姿も幻となってしまうかもしれません。そこで、写真によって現在の有度山の姿をとどめておき、それを公開してみたいと考えました。今のところは植物ばかりを掲載していますが、ゆくゆくは動物や地学的な事柄についても内容を充実させてゆきたいと思っています。




山頂より富士山&愛鷹山


東名付近より南アルプス南部(雪山は聖岳?以南の山々、左手の山は大無間山)



 なお、素人が作成したために、何かと間違いが含まれているかと思いますがご容赦ください。

 


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